質預かりって具体的にナニ?
質屋に品物を持ちこんでお金を借りる質預かりというサービスがありますが、その仕組みについて以下のように感じたことはありませんか?
これらの問題を全て解決するべく、名古屋の質店に在籍するプロのウェブ運営スタッフが質預かりについて細かく解説していきます。
この記事では以下の内容について詳しくわかるようになります。
質屋における基本サービスは、「質預かり」と「買取り」です。
質預かりとは、品物を質屋に預けてお金を借りる行為を指し、期間内に借りた金額を返済すれば品物をお返しして取引完了というサービスで、買取とはそのまま品物を質屋が買取り、販売代金をお渡しして取引完了というサービスです。
質屋の利用は通常「問い合わせ」、「査定」、「現金化」ですが昨今、問い合わせと査定はほぼ同時に行われるようになりました。なぜなら、最初の問い合わせの大半が、
というざっくりとした金額を知りたいというご質問で、基本的に質屋は品物や写真が無い場合口頭で査定金額はお伝えできないからです。
そのため、そのことをご了承いただいた上でメールやLINEで品物のお写真を送っていただくよう電話口で案内しますので、「問い合わせ」は飛ばし、「金額が知りたい」というメッセージと共にメールやLINEなどに写真を添付して送る「査定」から入ることが一般的になりつつあるのです。
ただし以下のような質問がある場合は事前問い合わせをしましょう。
査定は無料で、その方法は電話、メール、ファックス、店頭など様々な方法がありますが、LINE査定が最も楽で手間がかかりません。筆者も以前高額な酒を十数本質屋に売った経験がありますが、その際最も簡単で返信が早かったのはLINE査定です。
なぜなら最近はスマートフォンで対応を行う質屋が増えたからです。LINEは日本で最も多く使用される連絡ツールであるため、質屋スタッフもLINE未読のマークには敏感だからかもしれません。また、LINEはメールよりもタイムリーに相手とやり取りをする事から、返信の速さは他社との差別化につながります。
ちなみに私が問い合わせた質屋はLINEを送った5分後には確認の折り返し連絡が来て、15分後にはすでに査定結果がLINEで送られてくるというスピーディーさでした。
問い合わせと査定を経て、最後に「現金化」ですが、これには質預かりと買取の2種類があります。ここからはこの質預かりと買取の違いやそれぞれのメリットなどについて詳しくご説明します。
お客様が品物を質屋に預けることを質入れと呼び、品物の担保価値に見合った金額の現金融資を受けることができます。
担保となる品物はジュエリーやアクセサリーなどの小物から、楽器やゲーム機など様々で、これらの品物は質屋が厳重に保管しますので、保管には質料という手数料がかかります。質料はいわゆる利息のようなものです。
そしてお客様が融資を受けた元金と、期限までの質料を返済すると預けた品物が戻ってくる、この一連の流れを質預かりと言います。
つまり、お客様が大切にしている品物を手放したくないが、即日現金が必要という場合に気軽に利用できるシステムが質預かりです。
質入れや、質預かりでのお得な返済例は「質に入れるとは?質屋が解説する質屋の賢い使い方」に詳しく載っていますのであわせてご覧ください。
買取とは、品物を質屋に買い取ってもらい、お金を受け取った時点で取引終了というサービスです。
一度売買契約が終了してしまうと品物の所有権は質屋に移りますから、数日後に気が変わって返却を望んでも戻ってくることはありません。
そのため、買取サービスはお客様の手元の品物を手放しても構わないという場合に利用することをおすすめします。少しでも手放したくないという気持ちがある場合は質預かりサービスを選びましょう。
質預かりと買取には、品物を手放すか預けるかという違いだけでなく、査定価格も異なります。同じ品物で比べた場合、質預かりの査定価格は買取額の8割程度のため、査定額には以下のような差が出ます。
買取査定額 ¥10,000
質預かり査定額 ¥8,000
そのため、手放しても良い商品等であれば買取を選んだ方が良いでしょう。なお、買取価格の相場が知りたい方は「質屋スタッフが質の買取価格を紹介!相場を知って現金化」に詳しく記してあります
のであわせてご覧ください。
質預かりの利息
質預かりにかかる平均的な利率は質屋営業法で定められている以下の金利で、融資金額に応じて利率が下がることが一般的です。
5万円以下 |
8% |
〜10万円以下 |
7% |
〜50万円以下 |
5% |
〜100万円以下 |
4% |
100万円以上 |
3% |
ちなみに質預かりの場合、提示された査定金額に納得したとしても、その金額を満額を借りる必要はありません。
例えば、ブランド時計を質入れして査定額が51万円だった場合、30万円以上必要がない場合は30万円のみ借入れすることができます。ただしこの場合の金利は30万円分の金利5%が適用されます。
更に、借入れ期限内に残りの21万円を追加で借入れしたいという場合、二口分として融資されますので、こちらも21万円分の金利5%が適用されます。
つまり、初めから51万円を借りておけば4%の金利で済むところ、金利の支払い額が少し割高になってしまうというデメリットがあります。ただしこの融資方法は質屋によりますので事前に確認しておきましょう。
質預かりの期間
通常の預りの期限は1ヶ月単位で最大3ヶ月間です。期間内に返済の義務などは一切ありません。そのため慣れている方は「返済は3ヶ月スパン」と考えている方もいます。3ヶ月以内に元金と利息分の現金に加えて、質札という預かり証のようなものを合わせて質屋に返す手続きをすれば、預けた品物はお客様のお手元に戻ります。
しかし、質預りの期間が3ヶ月だからと言って3ヶ月丸々借りる必要はありません。質屋の金利は月利で月毎かかりますから、1ヶ月目で完済していただければ、1ヶ月分の金利しかかからないということです。更に、金利は元金に対してかかりますので、元金が少なくなれば金利の額も低く抑えられるのです。このように、3か月の間に月々少しずつ元金の返済をすることも可能です。
質流れとは品物の所有権がお客様から質屋に移る状態を指します。文字通り「質入れ」した品物が中古市場に「流れ」てしまうのでこのように呼ばれ、この日付を流質期限と言います。
一度流質期限を過ぎてしまってからはどんなに頑張っても品物を取戻すことは困難です。仮にその質屋が市場価格で販売用ページ内で品物を売りに出した場合はその金額で買い戻すことはできるかもしれませんが、質屋がお客様の品物をどのように中古市場に流すのかは通常なかなか知り得ません。そのため質流れにならないようにその日付をスマホのスケジュールに入れておくことをおすすめします。
また、質流の日付が質屋の定休日とかぶっている場合、営業日に前倒しになることもあります。質屋は古い慣習から水曜日を定休日としているところがありますので事前に確認しましょう。質屋が営業している時間を過ぎてしまった場合も品物は戻って来なくなる可能性が非常に高いので注意しましょう。
質屋にもよりますが、質預かりサービスは期間を延長することができます。3ヶ月経過したのち、元金と金利を合わせた金額が支払えないが、品物は流したくないという場合、3ヶ月間の金利のみ支払えば期限の延長が可能です。ただし、各質屋によってルールが異なりますので事前に確認しましょう。その際はこのように尋ねると良いと思います。
これまで、質預かりの期限は3ヶ月であるとご説明してきましたが、ここではこの「3ヶ月」という数え方についてご説明します。
質屋では一般的に「暦月計算」と呼ばれる、カレンダーの日付通りに数える方法を採用しているところが多く、お金を借りた日にちの次の月の同日までを1ヶ月と数えます。
例えば、1月1日に借入れをした場合、この時点から1ヶ月分の金利が発生します。
2月1日までに返済した場合は1ヶ月分の金利のみですが、2月2日以降は2ヶ月目の金利が発生し、3ヶ月目の金利は3月2日から発生するというものです。
通常1月は31日間、2月は28日間、3月は31日間ですが、月の日数は関係ありません。これはお客様側でも覚えておきやすいので便利といえば便利な計算方法です。
2022年4月1日以降成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことから、質預かりも買取も18歳未満でなければ利用できます。それぞれのサービスを受けるのに必要なものは品物に加えて下記の身分証明書が必要です。
質札という預かり証にも記載されている借入れしてから3ヶ月後の「流質期限」という支払い日が過ぎるまでは所有権はお客様にあるため、質屋では、預かる品物を鍵のついた場所に厳重に保管しています。
また、質入れは成人であれば誰でも利用する事ができます。消費者金融などとは異なり、お客様の信用情報審査などは一切必要ありません。そのためいつでも気軽に利用できるサービスです。ただし、手軽に利用できるからと、人から借りたものなどを許可なく質に預けてしまわないようにしましょう。
質屋が取り扱う品物は、宝石や金などの貴金属、ロレックスなどの高級ブランド時計、エルメスなどのブランドバッグや財布、カルティエ、ブルガリなどの宝飾品など、いわゆる高額なアイテムが一般的であると思われがちですが、金券や電動工具、キャンプ用品から釣具まで、取り扱える品物は非常に幅が広いのです。近年はiPhoneやiPadなどでの融資も行なっています。質入れにおすすめの品物については「質預かりにおすすめの意外な商品9選!名古屋の質屋スタッフがご紹介」をご覧ください。
ただし、取り扱い可能な品物は質屋によるため、お手元の品物で現金化できるのかどうかはまずはその質屋のホームページで調べてみましょう。その品物がホームページで見つからない場合は直接電話かメールなどで問い合わせ、取り扱いがあれば、その質店に持ち込んでみても良いと思います。
ただ、「一番高く買い取ってもらえる/査定してもらえるところに品物を持ち込みたい」というお客様心理が働いた時、「取り扱いはあるが専門外」と思われる店舗は避けるのではないでしょうか。
どのようなことかというと、酒を専門で取り扱っている質屋に電動工具を持って言ったり、ブランド品をメインで取り扱っている質屋に釣竿を持って行ったりはしないということです。
これは持ち込む品物がその質屋の専門外と思われる場合、「知識やノウハウが無いので安く見積もられるかもしれない」という心理が働くからかもしれません。
貴金属やブランド物などは大抵どの質屋でも取り扱いがありますが、電動工具や釣具、キャンプ用品など質入れしたい物が特徴的な場合は質屋に持ち込む前に確認しておくと良いでしょう。なお、5万円程度の金額を質屋で借りるにはどのような品物を質入れした方が良いかという目安に関しては「質やとは?【5万円は余裕で作れる!?】質入れと買取、仕組みの違いを解説
」に詳しく記載してあります。
質預かり品それぞれの相場価格などは「質預かりの相場とどんな品物でお金が借りられるかを質屋のスタッフが徹底解説」で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
買取の場合はどこが一番高い値付けをするか、質入れの場合は手元にあるどの品物で現金を借入れできるか、お客様目線で質屋を見ると結局この2点に尽きるのですが、それでも質屋が力を入れているお客様サービスとは一体どのようなものなのでしょうか。
まず一つ目はお客様応対の質です。これはテレビコマーシャルなどでも目にするような大手の質屋で顕著ですが、一人一人のスタッフの知識量が非常に多いと感じることがあります。お客様の質問に即座に答えられるようスタッフのトレーニングがしっかりとなされているため、信頼度が増すのです。仮に経験が浅いスタッフであったとしても一生懸命お客様の質問や疑問に答えようとするすがたは、大手の英会話学校のスタッフや有名フィットネスジムのトレーナーのようで、「この人なら品物を預けてもいい」と思わせられるような安心感を与えることができるのです。これは他社と差別化ができる大きなアドバンテージとなるでしょう。
ふたつ目は問い合わせへの対応です。これらの対応にはスピードと丁寧さが求められます。買取を望む多くの方は一番高値で買い取ってくれるところを選ぶでしょうから、数社で相見積もりを取ることは珍しくはありません。そんな中、最も早く返信してくれる店舗や、応対が他と比べて丁寧な質屋は記憶に残りやすいのです。お客様の記憶に残るということは、多少他社より査定額が低かったとしても、「他社の査定額を伝えればもしかしたら同額かそれ以上の値付けをしてもらえるかもしれない」とお客様に思っていただけるかもしれません。
これらを踏まえて、質屋のお客様サービスについて考えると、各社が力を入れているところは、査定額というよりは一見のお客様をどれだけ多く獲得できるかという点に重点を置いていることが見えてきます。一度その質屋を利用するということは、その質屋のサービスに満足したという実績ですから、再度利用したいと思っていただけるでしょう。そのため、質屋のお客様サービスで最も重要なポイントは担当者の質によると言っても過言ではありません。
質札とは、質入れの際に品物と引き換えに質屋から発行される預かりようのようなものです。質札は質入れ/質預かりの際にのみ発行されるもので、買取の場合は発行されません。この質札には利息や融資額に加え、預かっている品目や預かり点数などが記入されているその人専用の預かり証ですが、最も重要なポイントは質流れの期限(流質期限)が記載されていることです。この流質期限を過ぎてしまうと預けた品物はもう手元には戻りません。そのため、この日付の確認は非常に重要です。
質札を無くしてしまった場合にどうすれば良いかなどは「質札(しちふだ)は大切?無くしてしまったら」に詳しく解説致しましたのであわせてご覧ください。
よくある質問に多いのが、「質屋には督促がありますか?」というものがありますが、質屋側から流質期限について催促や督促などの請求は原則ありません。
消費者金融のように返済期限が近づいたからと言って電話/telやメールなどが立て続けに入る、ということが無いため、期日をうっかり忘れてしまい、流質期限を過ぎてしまうとお品物が手元に戻らなくなってしまいます。そのため質札は無くさないよう、必ずわかりやすいところに保管しましょう。また、スマホのスケジュール機能などを利用して、流質期限を過ぎないよう工夫しておくことをおすすめします。
お客様のプライバシーや個人情報の保護に関してはどの質屋も 細心の注意を払います。他のお客様とバッティングしないようにお客様との商談中は外からは見にくいようパテーションやカーテンで部屋を区切っていたり、多くの方が待合室などで同席することのないよう店頭にお越しいただく際は予約が必要であったりと、質屋側もできるだけお客様同士が顔を合わせる機会を少なくするよう配慮しています。昨今でこそ、二次流通は当たり前になり、中古品の売買は貴金属やブランドものなどだけでなく、服なども一般的になりましたが、一昔前までは質屋のイメージは首が回らなくなったから致し方なく手元の金品を売りに行くというイメージが強かったのか、あまり堂々と足を運ぶ場所でもなかったということも影響しているのかもしれません。
いずれにしても、安心してご利用いただくことができます。
まとめ
質預かりとは、お手元の品物を手放すことなく一定の期間現金を借りることができて、急な出費などにも対応出来る成人であれば誰でも気軽に利用することができる便利なサービスです。
通常質預かりの期間は3ヶ月間で、この期間を延長することも出来ます。ただし、質預かりというサービスを利用するからには、少なからずその品物への思い入れがあったり、大切なものであったりして、手放したくないという気持ちの現れでしょうから、事前にきちんと返済の計画を立てておくことが非常に重要です。
名古屋の質屋しちはやは釣具と電動工具に強い質屋です。電動工具の買取と質に関して詳しくはこちらの記事をご覧ください。
これ以外にも様々な品物をお預かりいたしますのでお気軽にご相談ください。
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