質屋用語って時々よくわからない
質入れ、質預かり、利上げなど一般的にあまり使われない用語が質屋業界には多く存在します。中でも「質に入れる」という言葉について以下のように思ったことはありませんか?
これらの問題を全て解決するべく、名古屋の質店に在籍するプロのウェブ運営スタッフが質入れについて細かく解説していきます。
この記事では以下の内容について詳しくわかるようになります。
「質に入れる」「質入れ」とは、質屋で利用可能な、お金を借りるサービスを受けるために、担保となる品物をお客様が質屋に預ける行為を指し、質屋がお客様からその品を預かる行為を「質預かり」と呼びます。質入れも質預かりも共に同じ意味合いで使われます。
質に入れることのできる品物は金やプラチナ、宝石などの貴金属から、ロレックスなどの時計、ブランドバッグ、スマートフォンまで様々な物が対象となりますが、店舗によっては預けられないものもありますので、事前に取り扱っている商品について問い合せをし、確認しておきましょう。ページの後半、質入れ可能なアイテム一覧でさらに詳しい情報をお伝えします。
質入れは急な出費に対応できる便利なサービスですが、利息がかかります。また、サービスを受ける方は18歳以上の成人である必要があるため、必ず身分証明書が必要です。
この記事では質屋に持ち込むことができる品物の種類から金額の相場、買取システムとの流れの違いだけでなく、高く査定をしてもらうコツや支払いを抑えるコツ、質入れに関連する用語から賢い質屋の使い方まで、全てわかりやすくご紹介します。
質預かりや質入れは「お金を借りる」という行為で、買取りは「売買」です。そこに介在するものが「品物」で、その所有権がお客様側にあるのか、質屋側にあるのかという違いが質入れと買取の大きな違いです。
品物の所有権が質屋側に移っても良いという場合は買取を選び、品物の所有権は自分にあった方が良いという場合は質入れを選びましょう。ちなみに質入れ金額の相場は買取金額の8割程度です。具体的な買取り金額の相場や品物の種類などが知りたい方は「質屋スタッフが質の買取価格を紹介!相場を知って現金化」で詳しく説明していますのでご覧ください。
質入れとは、担保となる品物を質屋に持っていき、一定期間預かってもらう間に担保価値に見合った額の現金を借りるというサービスです。質屋は大切なお客様の品物に傷がついたり盗まれたりしないよう質蔵と呼ばれる設備の中に厳重に保管します。そのため、1ヶ月単位で預かり期間分の利息がかかるのです。この利息の割合は一般的に5万円以下は8%、10万円以下は7%、50万円以下は5%、100万円以下は4%と、融資金額が多ければ多いほど金利が下がる仕組みになっています。
質預かりの仕組みや、必要書類、預かりの流れなど詳しい情報は、「質預かりとは?実際の店舗スタッフが徹底解説」をご覧ください。
基本的にこの預かり期間は3ヶ月間で、この期間中に3か月分の金利のみ支払えばさらに3ヶ月間預かり期間を延長することが可能です。これを利上げと呼びます。これらの借入れ金額や金利、3ヶ月後の支払い期日などは、質札と呼ばれる預かり証に記載されていますので、無くさないように保管しましょう。
ちなみにこの3ヶ月という期間は、質屋側で設定した期間ですから、これ以下の期間で返済をすることも可能です。最もお得な質入れの方法は、毎月借りた元金の一部を少しずつ返済していくことです。
例えば11万円を借りた場合の利息が7%の場合、利息額は以下の通りです。
1ヶ月分の金利 :11万円×0.07=7,700円
3ヶ月分の金利 :7,700円×3ヶ月=23,100円
3ヶ月後の返済額:1万円+23,100円=133,100円
つまり元金の11万円を合わせた133,100円を3ヶ月後に支払えば預けた品物が取り戻せるわけです。
ただし、1ヶ月目で返済してしまった場合や、3ヶ月間毎月元金を少しずつ返済した場合では最終的な支払い総額が異なりますので以下にご紹介します。
返済例1)1ヶ月で完済する場合
1ヶ月目で返済した場合、返済総額は1ヶ月分の金利7,700円と元金の11万円を合わせた117,700円となります。
返済例2)元金を少しずつ返済する場合
3ヶ月間毎月元金を3万円ずつ返済した場合、返済総額は125,400円となります。内訳は以下の通りです。
1ヶ月目: 元金30,000円+金利7,700円=合計37,700円返済
2ヶ月目: 元金30,000円+金利4,900円=合計34,900円返済
3ヶ月目:残元金50,000円+金利2,800円=合計52,800円返済
いかがでしょうか。3ヶ月いっぱい借りると支払額が133,100円、月々元金返済をした場合は125,400円、1ヶ月で返済してしまえば117,700円と返済総額が少なくなることがお分かりいただけたことと思います。
なお、質屋によっては最初の1ヶ月間利息無料キャンペーンを行っているところがあります。このような質屋で質入れをうまく利用するとこの支払い金額を大幅に抑えることができます。
Googleで質屋の利息を検索をするとトップに出てくる大手スポンサーサイトなどでは「最も安い金利で借りられる」という広告文句が謳われていますが、実はこれらと同じくらいの金利で借りられるサービスを提供している質屋もありますので後ほどご紹介します。
一般的な質屋の利息は以下の通りです。
5万円以下 |
8% |
〜10万円以下 |
7% |
〜50万円以下 |
5% |
〜100万円以下 |
4% |
100万円以上 |
3% |
質屋の利息は融資金額に反比例し、融資額が多くなればなるほど割合が小さくなるよう設定されています。また、預かり期間中は金利が一定で、元金が少なくなると金利が上がるというわけではありません。
運営会社やお店にもよるため、一概に全ての質屋がこうであるとは言えませんが現在、質屋の借入れや返済は意外と容易でフレキシブルです。通常消費者金融で融資を受ける場合はその人の信用調査などがあり、お金を借りた事実が信用情報に残るシステムになっていますが、質屋では品物さえあれば審査などは全くありません。そのため、ブラックリストに載ってしまっている人でもお金を借りることができますし、質屋で借りたという情報はどこにも残らないので信用情報を気にする方などにも人気の借入れ方法です。
また、品物の価値よりも低くお金を借りることが可能です。具体的にどのようなことかというと、質入れ品の担保価値が70万円だった場合、70万円を満額借りず、借りる金額はその方の必要な分だけ借りることができるので、20万円でも50万円でも構わないということです。
ただし金利の変わり目の金額を借りる場合は注意が必要です。このケースでは50万円以下の金利が5%、51万円以上は4%となるので、51万円を借りておいた方が金利の面では月に4,600円もお得です。
また、70万円の担保価値のある品物で51万円を借りている最中に残りの19万円を借りることもできます。ただしこちらは最初の51万円の融資と返済期日が異なるため別口となり、50万円以下の5%の金利が適用されます。つまり、初めから70万円借りておいた方が返済総額は低くおさえられますが、その分品物を預かってもらえる日数は伸びるというメリットもあります。
なお、5万円程度の金額を質屋で借りるにはどのような品物を質入れした方が良いかという目安に関しては「質やとは?【5万円は余裕で作れる!?】質入れと買取、仕組みの違いを解説
」に詳しく記載してありますので併せてご覧ください。
このように、借りる金額も自由に決められ、後から追加融資を受けることも可能ですが、融資額に応じた金利のパーセンテージが適用されるので、質入れする前に品物の査定額をLINEなどで聞いたら、どの程度の金額が必要なのか、また、その金額を借りた時の金利はいくらになるのかは事前に調べておいた方が良いでしょう。
これまでのことを踏まえて質入れを検討する場合、第一に必要な行動は、「質入れ初回金利無料」や、「質入れ1ヶ月金利無料」というサービスを行っているところを探すことです。
なぜなら、どんなに安い金利を謳っている質屋も金利0円には敵わないからです。
一般的に質入れは買取と違って品物を店頭に持ち込まなければいけないというルールの質屋が多いのです。そのため、自宅や職場などから近い店舗が見つかると良いのですが、仮に少し遠かったとしても、その質屋まで足をはこぶ費用と、初月の金利分を天秤にかけて、足代が下回る場合は足を運んだほうがお得です。
特に10万〜50万の金額帯は金利が7%と高いので、品物がこのゾーンの査定額になりそうなものの場合は多少遠くても金利無料サービスを行っている質屋に足を運んだ方が良いでしょう。例えば30万円の時計を預けてお金を借りる場合、初月の金利は21,000円です。つまり、その質屋まで往復1万円くらいの距離であったとしても11,000円も浮かせることができます。
このような1ヶ月無料のサービスを行っている質屋を見つけた場合は問い合わせの際このように聞いてみましょう。
その他に大事なことは、月々元金の返済ができるかどうか、一つの品物で2口以上の借入れができるのか、流質期限の延長ができるのか、なども事前に確認しておきましょう。サイトやアプリ上に記載されていれば確認する必要はありませんが、記載がない場合や不安な場合は以下のように聞いてみましょう。
1ヶ月間金利が無料というサービスは非常にお得です。なぜなら、1ヶ月目で返済してしまった場合文字通り金利が一切かからないからです。質入れ品の査定金額が低い場合は金利のパーセンテージが高くなるため、50万円以下の品を持ち込む場合は確実に利用した方が良いでしょう。
例えば50万円を借りた場合1ヶ月でかかる金利は25,000円ですから、この金利が0円になると考えるとお客様にとってはとても大きなメリットであると言えます。10万円を借入れする場合は金利が7%なので7,000円が無料、5万円を借入れする場合は金利が8%なので4,000円が無料となります。
また、1ヶ月間金利無料サービスは2ヶ月以上借りる場合もお得です。なぜなら3ヶ月間借りたとしても2ヶ月分の金利しかかからないので、1ヶ月あたりにかかる金利のパーセンテージが低くなるからです。
例えば50万円を借りた場合、1ヶ月の金利は5%なので3ヶ月で75,000円の金利がかかります。しかし1ヶ月分無料で3ヶ月間借りた場合、合計2ヶ月分だけの金利を支払えば良いため、金利の総額は50,000円で、ひと月に換算すると約3%で借入れすることが可能です。借入れ金額が5万円の場合はひと月約5%の利率、借入れ金額10万円の場合は4.6%、100万円の場合は2.6%、200万円の場合は2%の金利でそれぞれ3ヶ月間借入れが可能ということです。
このように3ヶ月間借りたとしても利率を低く抑えることができますが、やはり金利はできるだけ支払いたくないと考えるのが普通でしょう。そのため、1ヶ月間金利無料のサービスを使う場合、給料日が1ヶ月後、貸していたお金が1ヶ月後に帰ってくる、保険金の支払いが1ヶ月後にあるなど、安心して返済目処が立てられる場合に利用することが最もお得な方法です。
質入れ可能なものはお店によりますが、名古屋の質屋しちはやでは以下のようなアイテムを質預かりや買取の品物の対象として取り扱っています。
電動工具:3,000円〜10万円
電動工具は工具そのままであったとしてもおがくずなどを綺麗に掃除してきていただければ査定額がアップします。ケースや付属品がある場合も査定額がアップします。
電動工具の質入れと買取り価格の目安が知りたい方は「電動工具の買取と質、最新情報を質屋が解説」をご覧ください。
」
釣具:5,000円〜10万円
釣具はメーカーや品物によって価格が上下します。ベイトリールなどは高額査定の対象となります。使用頻度が低かったり状態が綺麗なものであれば査定額がアップします。
腕時計:1万円〜200万円
時計はブランド時計が高額査定対象で、箱、保証書があれば金額がアップします。もちろん綺麗なものの方が査定額は上がりますが、ご自身で傷などの補修を行おうとして金属部分やガラス部分をクレンザーなどで擦ったりすることはやめましょう。掃除は柔らかい布などで優しく埃などを取る程度にしましょう。
カメラ:1,000円〜20万
カメラも箱や、保証書があれば査定金額がアップします。レンズなどを質入れする場合は傷などが無いものは査定金額に大きく影響します。カメラ本体だけでなく、レンズだけでも質入れすることが可能です。
ゲーム:1万円〜8万円
ゲーム類も同じく傷がなければ査定価格がアップします。そのため、ゲーム機などは使用時からスクリーンやコントローラーなどをカバーするものがあると良いでしょう。また、新らしい形のものや、発売されてから期間が浅いものなども高額査定の対象です。
スマホ:5,000円〜10万円
スマホはモデルが新しければ新しいほど高額査定の対象となります。スマホもカメラやゲーム同様に傷がなければ査定価格がアップします。スクリーンプロテクターや保護カバーなどは外してお持ちください。お持ちの方は液晶やメガネクリーニング用の目の細かい布などで優しく油膜などを拭き取りましょう。
貴金属:1円〜500万円
ジュエリーなどはブランドにも左右されますが、基本的にはダイヤなどが大きかったり、石そのものが珍しいものであれば査定価格はアップします。リングなどの周りの金属に傷があったとしても石そのものに傷がなければ査定価格はさほど変わりはありません。
家具:1,000円〜10万円
使用状態が綺麗なものやブランド家具は査定額がアップします。
お酒:1,000円〜50万円
国内外のウィスキーなどは価格が高騰しています。また、多くの方が名前を知っているドンペリなどのシャンパンや、希少性の高い酒、ワインなどは銘柄や造られた年代によって査定価格が変わります。
ウィスキーやシャンパンなどは箱や替え栓、ボトルチャームや付属冊子などが揃っているものは更に査定価格が上がります。
タンスに眠っていた古い酒などは埃をかぶっている場合がありますので、その場合は乾いた布などで優しく埃を拭き取りましょう。その際、濡れたタオルでゴシゴシ擦ってしまうと、瓶についている金の装飾やラベルなどが剥がれてしまうことがありますので気をつけましょう。
電化製品:1,000円〜10万円
家電は3年以内の物の買取をします。そのため製造年月が浅い方が高額になります。
在庫商品:1万円〜300万円
人気のある商品は査定額がアップします。
パソコン:1,000円〜10万円
パソコンは3年以内の物の買取をします。製造年月が浅いものや綺麗なものは高額になります。パソコンも、箱や説明書、付属品などがある場合は査定額に影響しますので必ずお持ちください。
金券・切手:1,000円〜10万円
切手はシートになっているものや、点数が多い場合でございますは査定額がアップします。
ブランド品:1万円〜100万円
綺麗なものや使用頻度が低いものは査定額がアップします。販売時に付いている保護カバーや箱、商品カードなどの付属品があるものも査定額がアップします。
業務用機器:1,000円〜50万円
年式が新しいものは査定額がアップします。
キャンプ用品:500円〜10万円
キャンプ用品は綺麗なものの方が望ましいので、泥などが付いている場合は洗い流してからお持ちいただいた方が査定額がアップします。
読み方:かいとり
お客様が品物を質屋に持っていき、それを売ってお金を得る行為を指します。最近は釣具や酒などの決まったジャンルの品物を専門として買い取る企業も増えました。
読み方:しちいれ/しちにいれる
質屋に品物を持っていき、その品物を担保に融資を受ける行為を質入れ/質に入れると言います。主にお客様側からの行動を表す言葉です。
読み方:しちあずかり
お客様が品物を質屋に持ち込む行為を質入れ、質屋側がその品物を預かる行為を一般的には質預かりと呼びますがどちらも品物を担保にお金を借りる/融資をする、という意味合いでは同じです。
読み方:しちふだ
質に入れた品物の預かり証のような紙です。質札には借入れ金額や月々の利息、質入れした品物とその点数、返済日などが記されています。基本的にこの質札は品物を返却してもらう際に必要になりますので大事に保管しましょう。万一無くしてしまっても質屋側でお客様の情報は管理していますのでそこまで大事にはなりませんが、預けた品物が多く、何をいくつ預けたかがわからなくなってしまうことなどもありますので無くさずに保管しましょう。
万が一無くしてしまった場合の対処法などは「質札(しちふだ)は大切?無くしてしまったら」をご覧ください。
読み方:しちながれ・りゅうしち
質に入れた品物の所有権が質屋に移ることを質流れ、この期限を流質期限と呼びます。通常質入れした日から3ヶ月目が流質期限となります。
読み方:りあげ
質流れの期限前に利息分のみを支払い、期間の延長をする行為です。通常質預かりの期間は3ヶ月間のため、3ヶ月分の利息を支払えば3ヶ月間期間の延長をすることができます。ただし、3ヶ月間丸々借入れをしなくても、延長から1ヶ月ごとにかかる金利と元金を支払えばその時点で預けた品物は返却してもらえますので利息の額を抑えるためにも利上げからできるだけ短期間で返済をするようにしましょう。
読み方:まんげつけいさん
質屋における1ヶ月の数え方で、日数に関わらず、質入れした日付から次の月の同じ日付までを1ヶ月と数える数え方です。具体的には、2月1日に質入れした場合3月1日までが1ヶ月目、4月1日までが2ヶ月目、5月1日までが3ヶ月目で、この場合の流質期限は5月1日となりますので、5月2日になると品物の所有権は質屋側に移ってしまいます。この計算方法のポイントは、各月の日数は関係が無く、カレンダーの日付で数えるというところです。
まとめ
質入れとは、お客様が品物を質屋に持ち込む行動で、「質入れする」「質入れ品」などのように使われます。
質屋によって提供しているサービスや割引形態は異なりますので、自分に最も合った条件の質屋を選びましょう。
お手元の釣具・電動工具でお金が借りられる
まずは査定を依頼!
お手元の品物を検索
取扱電動工具
MAKITA
マキタ
Hi KOKI
ハイコーキ
MAX
マックス
Panasonic
パナソニック
BOSCH
ボッシュ
Tajima
タジマ
Black & Decker
ブラック&デッカー
SHIMGE
シムゲ
借りられる金額を事前に聞く